マンション査定・価格設定

マンション売却は価格設定が超大事!価格変更のタイミングと戦略

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マンション売却は売り出しの価格設定が命です。高すぎても売れないし、安すぎても利益がでない。売れるギリギリ高めのラインを見極める必要があります。

ただ、マンションの売却価格って何を基準にどう決めればいいのか知っていますか?

ほとんどの方はわかってないと思います。

概ねマンションを売却する時にはまず不動産会社に査定金額を出してもらいますが、ほとんどの売り主は不動産屋に言われるがまま「あ、そうですか。その程度ですか」とそのまま受け入れてしまいますよね。

査定価格の根拠は気になるけど、プロが出したのだから……と自分で納得させる人もいるはず。

それ、めちゃくちゃ損してる可能性があります。

不動産屋も商売ですから、基本的には自分たちの利益が最大になるように売却を進めようとします。売り主もマンション売却の知識なんてゼロな人が多いので良いように丸め込まれやすいんです。

なので、売る方も損しないように売却価格の決め方をある程度知っておく必要があります。

そこでこの記事では、

  • 不動産会社がどのようにして査定価格を決めているのか
  • 査定価格が上下するプラスポイントとマイナスポイント
  • 売却スケジュールごとの価格戦略

をまとめていきます。

売却活動に入る前に必ず一読しておきましょう。

 

マンションの売却価格(査定価格)の決め方

ベースとなる基準は3種類

まずは大前提の話ですが、不動産会社が不動産の査定価格を決めるときの方法(基準)は3種類あります。

取引事例比較法
……近隣の似たような物件の、過去の取引事例をもとに算出する

原価法
……建築コストや耐用年数などを元に算出する

収益還元法
……物件から得られる収益と利回りを元に算出する

この3つの査定方法のうち、マンションや戸建ての売却で用いられるのは多くが「取引事例比較法です。

つまり、「過去に似たような物件がいくらくらいで売りに出され、いくらで売却成功したか」という過去の取引実績を元に査定価格を算出します。

もちろん、およその目安として算出するので絶対的な価格ではありませんよ。

例えば、同じマンションの部屋が過去に売りに出されたことがない(過去の取引がない)場合は、近くの似たような物件を参考にするわけですし、同じマンションでも階数や日当たりや角部屋か否かでも価格は変わってきますからね。

もしくは、過去に取引があったとしても、それが例えば10年前だと参考にならないこともあります。時間が経過すれば当時と今の価値は変わってきますので。

ひとまず不動産屋は「過去の取引実績を元に査定価格を算出している」という点をまずは把握しておきましょう。

売却価格(査定価格)を上下させるポイントを点数化

上記であげた取引事例比較法は、あくまで「大体どの程度の価格帯か」というベースを固める方法です。つまり、大体4000万なのか、大体5000万なのか、大体6000万なのかという相場ですね。

おおよその価格帯が分かったら、そこに細かい査定ポイントを加えてもう少し査定精度をあげます。一般的に以下のような項目は査定価格を上下させます。

  • 広さ
  • 間取り
  • 築年数
  • 眺望
  • 方角
  • 最寄駅からの距離
  • 学区
  • 周辺施設
  • 競合物件の売り出し状況

業者にもよりますが、これらの項目をプラスマイナスで点数化し、取引事例比較法で出していたベース価格に付け足していきます。

「間取り」や「築年数」や「眺望」が重要なのは言うまでもありませんが、意外と多くの買い手が重要視するのが「学区」です。

マンションはやはり子供のいるファミリーが入居することが多いですので、周囲にどのレベルの学校があるのかは非常に気にされるポイントなんです。

当然、進学校などレベルの高い学校がある学区の方がプラスポイントです。逆にちょっと素行が悪そうな学校しかないと大きなマイナスポイントになりますね。周辺の治安なんかも大事です。

子供を抱える家庭なら、購入を検討しているマンションの学区は必ず調査しています。良い学区内にある物件はそれだけで大きなアドバンテージが取れるということですね。

最終的な売却価格(査定額)は、不動産屋の「主観」で決まる

ここまでをおさらいすると、

  • まずは条件の近い物件が過去いくらで売れているかを元にベース価格を算出
  • そこに、間取りや築年数や立地など細かいポイントを加点・減点

これでほぼ査定額は固まってくるのですが、最終的な決定は査定担当者の「主観」で決まります。

例えば、点数や数字によって査定金額が5500万程度と算出されたとしても、その担当者自身が過去に同じマンションの物件を6000万で売った経験があれば、

「この物件、前も6000万で売れたから、多分6000万でイケるな」

といった個人の経験や腕前に裏付けられた「主観」が、論理的に出した数字(査定価格)に加味されていくわけです。

なので、マンション売却の査定価格には、不動産会社あるいは担当者ごとの性格が出ます。

過去の取引事例をいくつも比較し、細かい査定ポイントも厳格に点数化して緻密に計算してから査定価格を出す「理論派」の人もいれば、「だいたいこのくらいだろう」という”経験則”でパパッと出してくる「直感派」の人もいます。

基本的な査定基準は同じでありながら、業者によって査定金額が異なるのは、ベース価格の上に業者ごとの「主観」が上乗せされるからというわけです。

査定価格が高すぎる場合はちょっと注意!

複数の不動産会社に対して一括査定に出す場合、会社ごとに査定価格が異なるのは当然ですが、明らかに高すぎる価格を出してくる業者には注意が必要です。

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売却マンションの売り出し価格は売り主が決めるものであることを忘れずに

不動産屋が出すのはあくまで「査定額」であって、売り出し価格ではありません。最終的な売り出し価格を決定するのは他でもない売り主自身です。

多くの人は、不動産屋から出された査定価格で「はいはい分かりました」と売却活動を始めてしまいますが、本来は出された査定価格に対して売り主の意見をどんどん出して良いのです。

細かい査定ポイントの中には、実際に住んでいる売り主にしか分からないプラスポイントもあるはずです。そういった点はどんどん担当者に発言し、一緒に売り出し金額を決めていくことが大切です。

マンション売却は一生に一度あるかないかの大きな取引。小さいことに遠慮して損を招けば、一生後悔してしまうことにもなりかねません。

「任せる」んじゃなくて「一緒に決める」。
100%納得のいく売却にするには、売り主側もしっかりと地に足つけた戦略を持っておかねばなりません。

ではないと、不動産屋の食い物にされて終わりですからね。

活動スケジュールにおけるマンション売却の価格戦略

繰り返しますが、マンション売却は価格戦略が非常に重要です。

なぜなら、

  • できるだけ高く売りつつ
  • けれど確実に売り切らなければならない

という難しい取引を強いられるからです。

そこで、なるべく利益を取りつつも、売れ残りのリスクを最小限に抑えるための価格戦略です。

マンション売却の価格戦略においては、「3つの価格を設定せよ」というのがセオリーです。

マンション売却における3つの価格

ずばり結論から言ってしまうと、

  1. 売りたい価格
  2. 売れる価格
  3. 売らなきゃいけない価格

この3つです。

1. 売りたい価格

「売りたい価格」というのは、売り主の希望売却価格です。

このくらいで売れれば、住宅ローンも完済できて利益も出せるだろうなーという価格。理想の価格であり目標価格でもあります。

2. 売れる価格

「売れる価格」というのは、現実的に売れる価格です。

つまり、これが不動産屋が出してくる査定価格ですね。過去の取引実績や査定ポイントを精査し、この程度で売れるだろうという現実的な数字です。

3. 売らなきゃいけない価格

「売らなきゃいけない価格」というのは、最低限譲れない価格です。

つまり、最低でもこの金額はキープしないと住宅ローンが完済できない……売却収支をマイナスにしないための最低ラインです。

 

最初にこの3つの価格を明確に決めておき、売却活動の状況に応じて臨機応変に価格を上下させていく必要があります。

実際に簡単な例で見てみましょう。

マンション売却のスケジュールと価格変更の実例

専任媒介契約の期間が一般的に3ヶ月なので、分かりやすく3ヶ月の売却期間があると仮定しましょう。

ちょっと急ぎですが、売り主Aさんは転勤によって3ヶ月でマンションを売却したいと考えています。急いで売るには安くするのが手っ取り早く確実ですが、それでも「1円でも高く売りたい」。当然です。

不動産屋が出した査定金額が仮に5000万だったとし、3つの価格を下記のように設定。

  • 売りたい価格:5300万
  • 売れる価格:5000万
  • 売らなきゃいけない価格:4700万

分かりやすいですよね。

【売却活動1ヶ月目】売りたい価格で攻める

はっきり言うと、売り出し価格は「売りたい価格」で強気に攻めてかまいません。不動産屋が査定価格5000万と出そうと、5300万でスタートして良いのです。

価格というのは、値下げは簡単にできますが、値上げは非常に困難です。一度下げてしまった価格はなかなかあげることができません。なので、最初は強気の価格で入り、様子を見ながら落としていくのが基本です。

スタート時に遠慮して妥協価格に設定してしまうと、「本当だったら売りたい価格で売れたかもしれない」というチャンスを逃すことになりかねないので、最初は強気でOKです。

不動産屋も広告展開やオープンハウスなど積極的に活動してくれると思いますので、まずは買い手の感触を掴むことが大事です。

  • どれくらい広告を見てもらえているのか?
  • 内見の申し込みはどのくらいきているか?
  • 購入検討者のモチベーションはどうか?

などなど、5300万円という売りたい価格に対する市場の反応をしっかり感じてください。

ここで売り切ることができれば大成功。
もし売れなければ、戦略通り次のフェーズに移ります。

【売却活動2ヶ月目】売れる価格に値下げして確実に売る

1ヶ月間、売りたい理想価格で出してみて売れなかった場合です。この時は現実を見て、売れる価格で確実に売ることに目的をシフトしましょう。

一気に300万下げるのが不満なら、もう少し段階的に下げる。例えば月の上半期で5150万に下げ、それでも売れなければ下半期で5000万にさらに値下げ……。という感じです。

ただし、あまり頻繁に値下げをするのも禁物ですよ。

もしあなたの売却マンションを定期的にチェックしている買い手がいた場合、頻繁に値下げしすぎると相手に「どんどん値下げされるな……もう少し待てばまだまだ下がりそうだ」と思わせてしまいます。

この辺りの細かい駆け引きも、百万円単位で売却結果を左右しかねないのです。

ということで、2ヶ月目は地に足つけた価格で確実に売ることを目指します。ここで売れれば合格点ですね。

【売却活動3ヶ月目】売らなきゃいけない価格まで値下げし、1000%売り切る

売却活動の猶予が残り1ヶ月を切ってきたら、もう売り切ることを最優先に考えます。

最低限の「うらなきゃいけない価格」まで価格を下げ、マンション売却を(成功ならずとも)失敗だけはしないよう活動しましょう。

「売らなきゃいけない価格」というのは人にもよりますが、大体は住宅ローンの残高によって決まってきます。つまり、最低でも住宅ローンを完済できるだけの価格ということです。

仮に住宅ローンの残高が3000万残っていたとすれば、3000万+売却の仲介手数料など諸々込み100万(大雑把ですが)として、売らなきゃいけない価格は3100万円に設定できます。

この最低価格だけは死守しつつ、確実に売りきることを目指します。

もし万が一、この「売らなきゃいけない価格」でも売れなかった場合は、売却自体を一度取りやめるのも一つの手です(もちろん、それぞれの事情によりますが)。

なんだかんだ言って、マンション売却は『タイミングこそ命』です。一ヶ月ずれていれば、買い手がタイミングよく売却情報を見つけてくれることなんてザラです。運の要素も強いんですよね。

なので、今すぐ売らなきゃいけない事情がない人は、また別のタイミングで売りに出すのも一つの選択肢として持っておいても損はしません。

価格設定は競合物件の有無によっても戦略が必要

不動産の売却活動に入るときは、必ず競合物件の存在を調べておいた方がいいです。簡単な話、他にライバルがいなければ相場価格より高く、そして早く売れる確率が高まるからです。

競合物件がない場合の価格戦略

仮に相場4000万円のマンションを売却するとして、周りに競合物件がなければ4300万円でスタートするのも全然アリです。

少し背伸びした価格で始めて、反応を見ながら価格を調整すればいいので戦略は単純明快です。

競合物件がある場合の価格戦略

同じグレードの競合物件が複数売却に出ている場合は多少戦略が難しくなります。例えば、あなたのマンションを4000万円で売りに出して、似たようなライバル物件が3800万で売りに出てきたとします。

この場合、安易に3700万に価格を下げて張り合おうとするのは悪手です。不毛な値下げ合戦になってしまう可能性が高いからです。

ひとまず安易な値下げには乗らず、様子を見た方がいいでしょう。すぐに売れて消えてくれるかもしれないですし、競合物件には3800万と下に出た正当な理由があるかもしれません。

ただし一つ注意ですが、競合物件がいるのに相場から離れた強気な価格で攻め続けるのは危険です。ライバルたちが4000万で出しているのに、自分だけ4500万で出し続けていたら売れ残る可能性が高くなります。

結局売れない期間がズルズル続き、しびれを切らして4000万あるいはそれ以下の価格に下げて売り切らなくてはならなくなります。時間もお金も無駄にしてしまう失敗パターンですね。

【まとめ】価格戦略は各々のスケジュールと組み合わせ考えよう

マンション売却に取れる期間は人によって異なります。急ぎで3ヶ月しかかけられない人もいれば、余裕を持って5ヶ月取れる人もいます。

タイムスパンが変われば、①値下げの回数、②値下げの幅が変わってきますよね。当然、売却期間を長く取れるほど値下げは緩やかにした方が賢明です。

自分の持てる期間を考慮しながら、「○ヶ月買い手が現れなかったら○万円にする」という価格戦略を組み立てておきましょう。

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