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中古マンション売却の罠!査定金額が高すぎる不動産会社は注意すべき理由

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マンションを売却しようとするとき、まずは査定に出しますよね。自分でピックアップした不動産会社の数社に査定価格を出してもらうも良し、一括査定サービスを使って複数社の査定価格を比べてみるも良し。

そしてその中から、「ココだな」と思った会社を選んで実際の売却活動(仲介)をお願いすると思います。

しかしその時、不動産売却に詳しくない素人のほとんどが「最も高い査定金額を出してくれた会社」を選ぶ傾向にあります。

「A社、B社、C社で査定してもらったけど、A社が5000万でB社が4800万だったのに、C社だけ6000万だ。超高く売れそうだからC社にお願いしよう!」

これは一見すると問題ないように見えますが、

高い査定金額を出した=期待できる不動産会社

というわけでは決してありません。むしろ、

査定金額が高すぎる業者は疑った方がいい

とさえ言えます。

「無知は罪」です。

下記では理由を解説しますので、悪い業者に良いように使われないよう、こちらも最低限の知識を身につけておきましょう。

不動産会社が高い査定価格を出そうとする理由とは?

ここは不動産会社の立場になって考えてみれば分かります。

売り主のあなたに査定をもちかけられたA社、B社、C社は、今まさに「ふるいにかけられている」状態です。彼らはみな、どうにかしてあなたに選んで欲しいのです。

そのため、契約を取るためだけに無責任な高額の査定価格を出す会社もあります。

不動産会社の狙いは専属媒介契約にあり

意図的に相場より高い査定価格を出す不動産会社の狙いは、売り主と専任媒介契約を結ぶことです。

「専任媒介契約」とは?

自社以外の不動産業者で売却できないようにするための、専任契約のこと。「お宅の売却は弊社が専任で頑張ります。なので他社には行かないようお願いします」という内容。

「専任媒介契約」とは、売り主の売却活動を一社専任でお願いするという契約のこと。仮にC社と専任媒介契約を結んだら、もうA社B社や他の会社には売却をお願いすることができません(※契約期間3ヶ月)。

つまり不動産会社からすれば、大事な顧客を他に取られないよう、何とか1番に専任媒介契約を結びたいのが本音なのです。まずは契約を取るのが先決。売却価格云々の話はそのあとです。

売り主のあなたに選んでもらうためだったら、何でもする不動産会社は実在します。何とか競合他社より高い査定額を出してあなたの気をひきたい。だから1番高額な査定価格を出して「釣る」のです。

メモ

※専任媒介契約は原則3ヶ月間有効!

この専任媒介契約は、3ヶ月有効です。つまり一度専任媒介契約を結んだら、3ヶ月間は他社に移ることができません。

3ヶ月経って契約が切れれば、他社にお願いし直すもよし、契約を更新して同じ会社にもう頑張ってもらうも良し。自由に選ぶことができます。

 

査定価格はあくまで売り出し価格にすぎない

査定価格というのは、あくまで「その価格で売りに出します」という予想、見込みの価格のこと。『その価格で売れる』とは一言も言っていません。

つまり、査定価格5000万とは「我々は5000万から営業活動を開始します」というだけの話であり、その価格で売れるかどうかは全く別問題です。

お分かりの通り、査定価格に関してはぶっちゃけ何とでも言えてしまうのです。「うちはその価格でまず頑張ってみます(売れるかどうかは分かりませんが)」ということなので。

なので、高い査定額を出すのは簡単なんです。

先に結論を言っておくと、一括査定をお願いした場合、1番高い査定額を出した不動産会社は依頼候補から外してしまっていいくらいです。

マンション売却の査定依頼は何社の不動産会社に出すべき?最低でも4社は欲しい理由

高すぎる査定額を出した不動産会社に依頼してしまった時の最悪のケース

契約後に結局値下げ……。

これは最悪なケースですが、実際にあるケースです。

顧客に対する良心のない悪徳業者の場合、契約を取るためだけに実現見込みのない査定価格を平気で出してきます。例えば本来5000万円前後が相場の物件を、6300万で査定を出したりなど。

しかし、この高すぎる査定価格に疑いを抱かない売り主は、

「6300万で売ってくれるなんてすごい!ここに決めよう!」

こんな調子で、あれよあれよと専任媒介契約を結んでしまいます。

専任媒介契約結んだ時点で、業者の勝ちも同然です。前述の通り、ここから3ヶ月は契約により売り主は他社へ乗り換えることができませんからね。

契約を結び、いざ売却活動に入るとしましょう。しかし当然、6300万なんて高すぎる価格では売れるわけがありません。

すると頃合いを見て業者はこう言ってきます。

「申し訳ございません。広告も売って懸命に活動したのですが、やはり6300万では売るのは難しそうです。

ここは一つ価格を下げ、4800万円で売り出してみてはいかがでしょう?」

最初から適正相場の5000万円を査定してくれた別会社で売りに出してたら売れたかもしれないのに……それももう後の祭り。専任媒介契約を結んでしまったから、(3ヶ月は)他の不動産屋にも変えられません。

簡単に想像できますよね?
これが悪い不動産業者が、意図的に高すぎる査定金額を出してくる理由です。

契約解除まで待ち続けるのはアリ?

では……専任媒介契約を解約できるまで3ヶ月間待つというのはどうでしょう?

それはもちろん可能です。

可能ですが、一般的に不動産を売る人というのは「時間がない人」が多いのです。

  • 転勤で引っ越すことになったから早く売りたい
  • 住み替えの次の物件が決まったから早く売りたい
  • まとまったお金が今すぐ必要だから早く売りたい

などなど、売却理由は様々ですが総じて「できるだけ早く売りたい」人たちばかり。

専任契約解除のために3ヶ月無駄にして、また不動産屋選びからやり直しになるのです。1日でも早く売ってしまいたい人が、そんなに待てるでしょうか?

そう、そんなに待てない人が多いのです。

だから仕方なく、大幅に安くされてしまった価格で売却せざるを得ない結果になってしまうんですね。

なので、売却を依頼する不動産会社選びは本当に大事なんです。不動産屋選びのポイントは下記記事にまとめているので、ぜひ参考にしてください。

こんな会社は注意!マンション売却で失敗しない不動産屋選びのポイント

自分でもある程度の相場価格をリサーチしておくのは大事

不動産会社が相場と離れた査定価格を出したときに「怪しい」と思えるように、自分でもある程度は自宅マンションの相場価格をリサーチしておくことをおすすめします。

リサーチといっても難しいことではなく、ネットやチラシで似た条件のマンションの価格を調べておけばOKです。

今はネットで検索すればほとんどの情報は集められます。似た条件のマンション情報はもちろん、もしかして同じマンションの別室が売りに出ているかもしれません。

仮に同じマンションでも部屋の広さ(面積)が違えば、価格を面積で割って1平方メートルあたりの単価を割り出してから、自宅の広さに足し引きすればおおよその価格は割り出せるでしょう。

アバウトでもいいので、おおよその自宅マンション価格の相場を把握しておけば、明らかにおかしい査定金額を出してきた不動産会社に対して警戒しやすくなります。

中古マンション売却の査定方法の種類|机上査定と訪問査定の違いとは?

不動産会社は値下げして売却しても実は損しない?

「高い査定価格でお客を釣ってから、値下げして売る」という悪どい不動産会社の手法ですが、実は不動産会社は安く売却しても損しないどころか、むしろ得をするケースもあります。

それは、同じ不動産会社が売り手だけでなく「買い手」側も仲介しているケースです。業界用語だと「両手仲介」と呼ばれたりします。

不動産会社の仲介手数料の算出

ここで少し、不動産屋が得る手数料について解説します。

不動産売却において、不動産会社が手にする仲介手数料=利益は、

売却価格の3%+6万円(※価格400万以上の場合)

とされています。
一応これは上限の数値なのですが、ほぼ全ての不動産屋はこの上限数値で仲介手数料を頂戴しています。

つまり、5000万円でマンションを売却した場合、

5000万 × 3% + 6万円 = 156万円

となり、156万円が仲介手数料つまり不動産屋の利益になるわけです。

売り手側と買い手側で仲介手数料を2重取り

一件のマンション売却に関わる不動産業者は、普通に考えれば2社います。「売り手側」の担当会社と、「買い手側」の担当会社です。

マンションの売りたい人

↓<売り主の仲介不動産屋>

【売買契約5000万】

↑<買い主の仲介不動産屋>

マンションを買いたい人

こんな感じの構図ですね。

売り主側の仲介業者が物件のセール広告を流し、買いたいという買い主を見つけてきた不動産屋が買い手側の仲介業者になります。

当然、売り手側の仲介業者は売り主から、買い手側の仲介業者は買い主から、それぞれ同じ額の仲介手数料をもらうということになります。

しかし実際の不動産業界は、売り手側の仲介も買い手側の仲介も同じ会社が担うケースが多くあります。

これを両手仲介と呼ぶのですが、両方の仲介を一社がすることで、売り主側の手数料と買い主側の手数料を2重取りすることができるのです。

5000万の物件を売り手側のみで仲介した場合の手数料

  • 5000万 × 3% + 6万円 = 156万円

4000万に値下げした物件を売り手・買い手の両方で仲介した場合の手数料

  • (4000万 × 3% + 6万円)×2 = 252万円

物件価格を安くしてでも、「両手で売った」方が合計手数料は高くなるわけです。

多くの不動産業者が狙っているこの「両手仲介」は、買い手も自分たちで見つけなければならないという条件があります。

なので自分たちで買い手を見つけられるよう、(他社に物件情報を知られないように)広告活動を縮小したり、売り出し価格を下げて買い主を集めようとするのです。

片手で高く売るより、安くても「両手で」売る。

そう考える不動産屋は実際に多いのです。

「売却価格が下がってしまってイタいのは不動産屋さんも一緒だよね……」なんて痛み分けみたいに思っていたら大間違いのこともあるんですよ。

中古マンション売却の両手仲介とは?利益相反を生む「囲い込み」に注意

【まとめ】査定価格というのは仕組み上、そこまで差はでない

そもそも、不動産屋の担当者が査定価格を出すときに参考にするのは、「レインズ」という日本中の不動産取引情報がまとめられたデータベースの情報です。

レインズは業界関係者だけが閲覧できるデータベース(WEBサイト)で、どの物件が過去にいくらで取引されたかなどの記録が全て残っています。

つまり、どの不動産屋に査定を出しても、みんなこのレインズの情報をもとに査定価格を出すわけなので、基本的にはそこまで価格差がでることはないはずです。

査定価格があまりに高いなと感じた場合には、そこに査定した業者の裏の意図があるかもしれないことを察知しておきましょう。

不動産売却は誰しも一生に1度や2度あるかないかの買い物です。知識がないのは当然だけど、そこを巧みについてくる業者がある以上、きちんと勉強してから売却に臨むのが賢明ですよ。

 

【追伸】自宅マンションがいくらで売れそうか把握していますか?

マンションの売却を検討しているのであれば、まず最初にすることが「査定に出す」ことです。自分のマンションがおおよそどの程度の価格が付くのか分からないと、住宅ローンや住み替えなど計画が立てられません。

査定は無料でできるので損することはないですが、一応マンションを査定してもらうときのポイントが2つあります。

  • 必ず複数の会社に査定依頼して「比較」をすること。
  • 大手と中小のどちらにも査定してもらうこと。

まず、査定依頼は必ず複数社に出すこと。不動産会社によって付ける価格はバラバラなので、それを並べて比較することで相場感が見えてきます。最低でも4社以上には査定してもらいましょう。

そして、査定は大手だけでなく中小にも依頼すること。大手は抱えるデータ数も多いですがマニュアル化されているので機械的に数字を出しがちです。対して地元密着の中小は”狭く深く”であり、地元におけるより細部の内情まで熟知しているので大手には見えない面まで査定に反映してくれます。

近年は、大手も中小も含めて複数社に一括で査定依頼できる「一括査定サービス」があるので、わざわざ複数社にコンタクトする必要はありません。

例えば一括査定サービスの大手「イエウール」では、最大6社への査定依頼がわずか60秒で終わります。

公式HPイエウール

もちろん完全無料です。ひと昔前からは信じられないほど便利な時代になりましたね。

入力も超簡単で、マンション情報を入れるだけですぐに査定開始できます。

もちろん全国対応しているので、地方の人でも安心です。提携している大手中小合わせて1500社の中から対応可能な不動産会社を自動で選択して見積もりを出してくれます。

マンションの目安価格が分からないと売却するもしないも判断できないので、まずはサクッと査定してもらうことから始めましょう。

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