マンション売却の知恵袋

マンション売却の瑕疵担保責任とは|期間や保証範囲・対象【雨漏り/水漏れ】

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瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)とは?

マンションを売却するときには、瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)についてしっかり理解しておく必要があります。なぜなら引渡しに関連する重要なことだからです。

「瑕疵(かし)」とは、”ひと目で分からない欠陥”と言う意味です。「隠れた欠陥」と言った方が分かりやすいでしょうか。

マンション売却における瑕疵担保責任とは、

マンションを引き渡した後、そのマンションに、契約時に買主が気づかなかった隠れた欠陥(=瑕疵)があった場合に売主が補修するなどの責任を負うこと”

です。

フローリングの傷や壁の汚れなどは内覧の際に目視でチェックすることができますが、例えば天井裏の雨漏りや床下のシロアリ被害など目に見えない部分もあります。そうした見えない部分に欠陥や破損など「瑕疵」があった場合、知らずに購入してしまった買主は大きな被害を受ける可能性がありますよね。

そのため、売主に対して一定期間の瑕疵担保責任を負わせることで、万が一購入してから目に見えない瑕疵が発見された場合にも買主を安心させるというわけです。

瑕疵担保責任は、売買トラブル時に非常に重要になってきます。

この記事では、瑕疵担保責任について最低限知っておくべき、

  • 瑕疵担保責任の種類
  • 瑕疵担保責任の補償内容・範囲
  • 瑕疵担保責任を負う期間
  • 瑕疵担保責任の対処法(インスペクションと保険について)

 

この4点についてまとめていきます。

 

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瑕疵担保責任の種類

瑕疵担保責任は大きく分けると3つの種類があります。

  1. 物理的瑕疵
  2. 心理的瑕疵
  3. 法律的瑕疵

それぞれ簡単に説明すると、

1. 物理的瑕疵

水漏れ・雨漏り、シロアリ被害、耐震強度不足など物件が抱える物理的な欠陥です。

こうした欠陥は内見の際に目視で見つけるのは難しく、多くの場合は買主が購入後に住み始めてから(あるいはリフォームの際に)発見されます。

2. 心理的瑕疵

いわゆる「事故物件」ですね。過去にその物件で自殺や事件があったケースですね。

物理的にではなく、心理的に買主が負担を被る場合が該当します。

事故物件の売却に関しては別で詳しい記事を書いているので、下記を参考にしてください。

参考告知義務・タイミングは?自殺・事件があった事故物件の売却ポイント【心理的瑕疵】

法律的瑕疵

実は権利上のトラブルを抱えていた……というケースです。

外部の権利によって物件に規制や制限が存在するケース、あるいは当然あると思っていた権利がなかったというケースもあります。

当然ながら、買主は事前にそのことを知る余地はありませんので、瑕疵担保責任の範囲になります。

 

瑕疵担保責任で最も多い「雨漏り」と「水漏れ」のケース

マンション売却において最もよく問題になる瑕疵は「雨漏り」と「水漏れ」です。

この2つの例についてはもう少し詳しく解説しておきましょう。

雨漏りでよくあるケース

たとえば、壁や天井に大きなひび割れがあったとします。ただ、このひび割れは売主がほとんど使っていない部屋の収納部分だったため、売主自身も、内見した買主も気づかずに物件を引き渡してしまったとします。

しかし、ある日大雨があり、そのひび割れ部分から浸水しているのを買主が発見しました。

ケースバイケースでありますが、このようなケースは売主の瑕疵担保責任と判断されれば、売主はその箇所の補修費用などを負担する責任があります。

水漏れでよくあるケース

これは、排水設備(あるいは給水設備)の腐食が主な原因になります。

配管部分についても買主が内見で確認することは難しいですし、よほど酷い状況でなければ売主自身も気づいていないケースも多いでしょう。

こうした場合も、後述する期間内に見つかった場合は売主が修復負担することになります。

 

売主が瑕疵担保責任を負う期間

個人間の中古マンション売買の場合には、瑕疵担保責任を負う期間を売主・買主の間で定めます。当然、無用なトラブルを避けるためには、売主は少しでも瑕疵担保責任を負う期間を短くしたいです。

この瑕疵担保責任を負う期間はケースバイケースですが、一般的には買主が2〜3ヶ月以内に瑕疵(欠陥)発見した場合、という具合です。

この期間については築年数や室内の劣化状況によっても異なってくるので、不動産会社の担当者と良く確認して決めた方がいいでしょう。

また当然の話ですが、自分の知っている瑕疵は告知する義務があるので隠さずに告知しましょう。「これは瑕疵に該当するのか?」と言う部分が少しでもあれば不動産会社に相談すべきでしょう。

ポイント

※瑕疵担保責任を負うケースは「雨漏り」と「排水トラブル」が主ですが、これ以外の細かなトラブルについては、「設備表、物件情報報告書」という書面で説明されます。

そちらに記載のトラブルに関しては、引渡し後7日間の保証となります。

買主が宅建業者の場合、売主は瑕疵担保責任を負わない

上記で説明した瑕疵担保責任は個人から個人へマンションを売却した事例ですが、

売主が一般個人で、買主が宅建業者の場合には、売主は瑕疵担保責任を負いません。

しかし、買主が宅建業者の場合でも、売主が知っていたのに告知しなかった、いわゆる「悪意過失」の瑕疵の場合には、売主に瑕疵担保責任が発生することはあります。

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瑕疵担保責任の対処法は、ホームインスペクションと瑕疵保険

万が一発生しかねない瑕疵担保責任のリスクは、売主であれば少しでも軽減したいはず。そのためにできる対処法としては大きく2つ。

  1. ホームインスペクションの実施
  2. 瑕疵保険への加入

この2つが主になります。

ホームインスペクションは住宅の「健康診断」

「ホームインスペクション」とは、簡単にいうと建物(ホーム)の調査・診断(インスペクション)を行うことです。言わば「住宅の健康診断」みたいなもので、専門家にしっかりとした調査をしてもらいます。

売却前にホームインスペクションを行っておけば、瑕疵にあたる欠陥を事前に察知できます。また買主側も、物件がちゃんと健康診断を受けていて「健康良好」の保証がされていた方が安心感が生まれるため、購入率のアップにも繋がります。

マンションで行うホームインスペクションは、具体的に以下の箇所をチェックします。

  • 建物の外壁・屋根・設備の欠損や動作確認
  • 建物や室内の床下・壁のひび割れや損傷や劣化具合
  • 室内の配管の損傷や変色

費用はおおよそ5万円〜10万円くらいのイメージです。この金額で売却後のリスクや不安を消せるのであれば、ケチらずにインスペクションをした方がおすすめなのです。

現在、ホームインスペクションの実施は義務ではないですが、法改正によって「売主へホームインスペクションの説明」が義務化されました。要するに、政府も不動産取引のトラブルを減らすためにホームインスペクションを推奨しているわけですね。

ホームインスペクションについて詳しくは下記記事で書いているので、検討したい人はぜひ参考にしてください。

参考記事
【義務化】マンションのホームインスペクションとは|メリットと費用【住宅状況調査】

住宅関連用語で「インスペクション」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 厳密にいうと「ホームインスペクション」と言いますが、簡単にいうと建物(ホーム)の調査・診断(インスペクション)を行うことです ...

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瑕疵保険に加入する(既存住宅個人間売買瑕疵保険)

売買に伴う瑕疵保険には、売主が個人で個人間売買する場合に加入する「既存住宅個人間売買瑕疵保険」があります。

この保険では、売主が住宅の検査業者に物件検査および保険への加入を依頼します。検査で一定の品質基準を満たした物件が保険に加入することができます(保険に加入するのは依頼した検査業者)。

その後、もし売買契約後に瑕疵が発見された場合、買主は売主ではなく検査業者に対して補修を求めることができるようになる仕組みです(補修にかかる費用は保険金で賄われる)。

保険期間は5年または1年。支払い上限額は1000万円または500万円というのが一般的になります。

 

実際にあった瑕疵担保責任の事例(給湯器が壊れていたケース)

最後に、瑕疵担保責任について実際に裁判になった判例を紹介※1します。

この判例は、中古マンションの売買において、引渡後に給湯器が故障していたとして、買主が損害賠償を起こした事例です。

※1RETIO判例検索
http://www.retio.or.jp/case_search/pdf/retio/101-106.pdf

概要

中古マンションを購入した買主が、引渡後に給湯器からお湯が出ないという瑕疵を発見して、給湯器の交換費用とお湯が出ない間に通っていた入浴施設の利用費用の支払いを求めたという内容です。

この売買では、売主は買主に設備表を交付していて、その設備表には「給湯器に故障や不具合がない」ことがはっきりと明記されていました。また、売買契約書には、瑕疵担保責任を売主が負うことが明記されていました。

判決内容

結論からいうと、売主の責任を一部認め、買主の請求を減額して売主が支払うという判決内容でした。判決内容のポイントは以下の通りです。

  • 売主は虚偽の設備表を作成し買主に交付したとみなした
  • 瑕疵が発覚した後に売主はすぐに対応しなかった

このように、売主の責任が認められるケースは、全額ではなく一部の金額を売主が負担することもあります。

このケースのように、その瑕疵(今回の場合は「給湯器の故障」)が売主の責任によるものかどうかが、瑕疵担保責任を売主が負うかどうかの焦点になります。

まとめ

要するに、売却完了してもまだ責任は残っているということです。

一番いいのは、売却前に欠陥がないか完璧に調べ上げ、包み隠さずに報告しておくことですね。

下手に欠陥を隠そうとすると瑕疵担保責任を問われる可能性がありますし、いつ見つかるんじゃないかと売却後も不安でドキドキしなきゃいけないのは心労でしょうから。

 

【追伸】自宅マンションがいくらで売れそうか把握していますか?

マンションの売却を検討しているのであれば、まず最初にすることが「査定に出す」ことです。自分のマンションがおおよそどの程度の価格が付くのか分からないと、住宅ローンや住み替えなど計画が立てられません。

査定は無料でできるので損することはないですが、一応マンションを査定してもらうときのポイントが2つあります。

まず複数の会社に査定依頼して「比較」をすること。

大手と中小のどちらにも査定してもらうこと。

まず、査定依頼は必ず複数社に出すこと。不動産会社によって付ける価格はバラバラなので、それを並べて比較することで相場感が見えてきます。最低でも4社以上には査定してもらいましょう。

そして、査定は大手だけでなく中小にも依頼すること。大手は抱えるデータ数も多いですがマニュアル化されているので機械的に数字を出しがちです。対して地元密着の中小は”狭く深く”であり、地元におけるより細部の内情まで熟知しているので大手には見えない面まで査定に反映してくれます。

近年は、大手も中小も含めて複数社に一括で査定依頼できる「一括査定サービス」があるので、わざわざ複数社にコンタクトする必要はありません。

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マンションの目安価格が分からないと売却するもしないも判断できないので、まずはサクッと査定してもらうことから始めましょう。

マンションバブルの崩壊が不安な人は、現在の自宅マンションの価値がどうなっているか把握しておけば、今後取るべき行動も判断しやすくなると思います。

 

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