マンションを売却するときには、何かの事情があり近所に内緒で売却したい場合もあります。
例えばご近所グループに「あのお家、売るらしいわよ。お金に困ってるのかしら」なんてヒソヒソされたら嫌ですよね。知られたくない人がいるのは実際に結構多いです。
結論からいうと、100%近所に知られずにマンションを売却するのは難しいです。ただし、通常の売却方法よりもバレる確率を下げるための方法はあります。
当然ながら、なるべく内密に売却できるメリットがあると同時に、デメリットもあります。
この記事では代表的な2タイプの売却方法を紹介します。
バレない方法1:不動産会社の買取を利用する
近所に秘密でマンションを売却する最も無難な方法は、「買取」という売却方法を選択することです。
買取は、不動産会社に買手を見つけてもらう「仲介」ではなく、不動産会社自体にマンションを購入してもらう方法になります。
買取をすると近所に知られない理由
そもそもマンションを売却するときに近所に知られてしまうのは、広告を打ち、不特定多数がマンションを内見するからです。広告を打つということは当然、その広告を見た人にマンションの売却を知られてしまいます。
一方、内見するということは不特定多数の人がマンションに出入りするので、その出入りを見られれば近所の人に知られてしまいます。
しかし、買取するということは不動産会社がそのまま購入してくれるので、広告活動をする必要がありません。また、内見も不動産会社だけなので、不特定多数の一般人が来訪するわけでなく近所の人に見られるリスクが小さいです。
買取をして近所に知られるリスク
ただ、買取をしても近所の人に知られるリスクがあります。それは、不動会社が買取価格を精査するために行う訪問査定のときです。不動産会社の担当者がマンション内と室内へ出入りして査定するので、この場面を近所の人に見られるリスクがあるということです。
この対策のために、インターホンで不動産会社と名乗らないことと、室内に入る扉はインターホンを押さずに入ってきてもらうことを徹底しましょう。
そうすれば、もし近所の人に見られても、スーツ姿の誰かが室内に入っただけで不動産会社の人間だと知られることはありません。ただ、このことを事前に不動産会社に伝えておく必要はあります。
買取のメリット・デメリット
買取を選ぶときには、以下のメリット・デメリットを知っておきましょう。
<買取のメリット>
- (メリット)決済が早い
- (メリット)売却活動がない
- (メリット)瑕疵担保責任がない
<買取のデメリット>
- (デメリット)売却価格が1〜3割落ちる
買主が一般個人ではなく不動産会社なので、決済までの手続きが早いです。また売却活動すら不要なので、売主は面倒な手間がありません。
また、宅建業者が買主の場合、売主は瑕疵担保責任がなくなります。
しかし一方で、買取だと売却価格は相場の7~9割程度まで落ちる点は大きなデメリットです。価格が落ちる理由は、不動産会社は買い取った後に転売するので、相場以下で買い取らないと利益が出ないからです。
まずは、買取価格と通常の仲介時の査定額をどちらも出してもらいましょう。その金額を比較して買取を選択するかは判断するべきです。
そのほか、買取のメリットデメリットについて詳しくは下記記事にまとめています。
バレない方法2:仲介する場合は広告にいくつかの工夫を
「安く売らないといけない」という買取のデメリットがネックであれば、通常の売却(仲介)で広告と内見を工夫する方法があります。
ただし、この方法は買取よりも周囲に知られるリスクは上がるので、内緒でマンションを売却したい思いが強いなら買取を選択すべきでしょう。
具体的に広告は以下のような工夫をすることで、秘密に売却できる可能性は上がります。
- チラシ広告は控える
- 広告はレインズだけにする
- オープンルームはしない
- インターホンを鳴らすときの注意
- 入退出の注意
ただし、上記の工夫をすることで、集客が落ち売却が長引くリスクがある点も忘れてはいけません。
それぞれ説明しましょう。
チラシ広告のポスティングは控える
広告によって近所でマンション売却が知られるリスクは、チラシ広告によって知られるケースです。そのため、チラシをまく場合には以下の点に気を付けましょう。
- 同じマンション内はチラシを投函しない
- チラシの頻度を減らす
- 外観写真を掲載しない
同じマンション内はチラシを投函しない
まず、同じマンション内にチラシは投函しないことです。
同じマンション内の住民が購入を検討するのは意外とあることなので、通常は同じマンション内にも投函します。ただ、投函エリアは指定できるので、投函したくないマンションは外すことができます。
ネット広告も知られるリスクはありますが、ネットの場合は自分で検索しない限りは知られないので、チラシなどの紙広告よりはリスクが小さくなります。
チラシの頻度を減らす
また、チラシの頻度を減らすという方法もあります。チラシを目にする機会が少ないほど、知られるリスクは下がります。
ただし、前項の投函範囲を絞ると同様、集客力が落ちる点は覚悟しておきましょう。
外観写真を掲載しない
後は、チラシに外観写真を掲載しないことです。外観写真がなければ、パッと見ただけではどのマンションが売り出しているか分かりません。そのため、近所に売却を知られるリスクは、多少軽減するでしょう。
ただ、チラシには物件所在地が記載してあるので、チラシの詳細を良く読まれると売却していることを知られてしまいます。
広告はレインズだけにする
また、広告は「レインズ」と呼ばれる不動産業界関係者専用サイトの広告のみに絞ると、近所に知られるリスクはかなり低くなります。
レインズは業界専用の物件サイトで一般人は見ることは出来ないので、レインズだけに絞ると近所に知られるリスクは低くなります。
ただ、チラシやネット広告をしないので集客は大きく落ちるでしょう。
オープンルーム(ハウス)はしない
次に、オープンルームをしないことです。
オープンルームとは、「土曜の10時~17時まで」などのように、時間を区切って予約なしで物件見学できる集客方法です。つまり、部屋を一定時間ずっと開放して誰でも見ることができる状態にします。
ただ、オープンルームをする場合は、看板などで告知をしなければ集客できません。そのため、近所の人がその看板を見るリスクが非常に高いため、近所に知られたくないのであればオープンルームは避けた方が良いでしょう。
ただし当然、オープンルームをしないことで集客は減ります。
中古マンション売却の集客法「オープンハウス」とは?メリット・デメリットを解説
インターホンを鳴らすときの注意
仮に、レインズのみの広告をして、近所の人に知られずに集客できたとします。ただ、物件見学者は不動産会社の営業マンと一緒に来るので、インターホンで近所の人に知られるリスクがあります。
たとえば、「○○不動産です」とインターホンを鳴らしたときに、仮に後ろに人がいれば内見であることは知られてしまいます。そのため、インターホンを押すときには後ろに誰もいないことを確認させたり、名前を名乗らずに無言で開放したりする必要があります。
入退出の注意
インターホンのやり取りを無事に終えたとしても、入室するときに近所に見られる可能性があります。スーツ姿の営業マンと私服の内見者が一緒に室内に入れば、内見をしていることが知られてしまう可能性は高いです。
このときも、周囲に誰もいないことを確認したりするか、営業マンと内見者を別々に入室させたりという工夫は必要です。ただ、これは確実に見られないとは限らなので、この辺りが近所に知られる最大のネックになります。
まとめ
このように、近所に知られずにマンションを売却するときは、買取を選択するのがベストです。買取であれば、不動産会社の訪問時だけ気を付ければ、ほぼ100%近所に知られないでしょう。
一方、買取は売却価格が落ちるという大きなデメリットがあるので、その点を加味して、買取するか仲介で工夫して売却するかは決めましょう。ただ、繰り返しますが仲介は近所に知られるリスクがある点は理解しておく必要があります。
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