ケース別の売却ポイント

転勤に伴い中古マンションを売却したい場合の方法と流れ・注意点

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マンションを売却する理由は色々ありますが、転勤という理由で売却することも多いです。

転勤の場合は通常の売却と事情が異なるので、注意点などがあり、その点を把握しないと手間のかかる売却になってしまうのです。

今回は、そんな転勤時の売却について解説していきます。

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売却か賃貸かを決める

転勤に伴うマンション売却は、まず売却するか賃貸するか以下の点で判断しましょう。

  • マンションに戻る可能性はあるか?
  • 売却金額、賃料はいくらか?

特に、売却金額と賃料は必ず査定し、2つを比較しましょう。

マンションに戻る可能性はあるか?

そのマンションに戻る可能性があるなら、売却ではなく賃貸した方が良いでしょう。ただし、賃貸時に結ぶ賃貸借契約は、賃借人に有利な契約内容です。

そのため、賃借人が住んでいる限りは、自分の都合だけでは退去させられません。

仮に、「2年後に戻ってくる」と決まっているのであれば、定期借家など期限付きの賃貸借契約を結んでおいた方が良いでしょう。

参考記事中古マンションは売るか賃貸かどっちが得?メリットデメリットを比較

売却金額、賃料はいくらか?

また、売却金額と賃料をそれぞれ査定しましょう。査定する際は、とにかく迅速に査定依頼をして結果を知ることが重要です。なぜなら、転勤前に売却しないと、距離的な問題があり手間のかかる売却になるからです。

そんなスピーディーな査定のコツは以下の通りです。

査定をスピーディーに行う

マンションを売却するときには、査定を依頼して不動産会社を選定し、その不動産会社と媒介契約を結ぶことで正式に売却活動を依頼します。

その査定には、「机上査定」と「訪問査定」という2つの査定があり、査定をスピーディーに行わないと売却活動は始まりません。

査定をスピーディーに行うポイントは以下の点になります。

  • 相場観を養っておく
  • 一括査定サイトを利用する

上記はの準備に大して時間はかからないので、査定前に必ず把握しておきましょう。賃料相場については、SUUMOなどのポータルサイトで周辺の賃貸マンションの賃料をチェックできるので、以下は主に売却についての解説です。

相場観を養っておく

売却時の相場観を養う方法は、以下2つのサイトにアクセスしてみることです。

  • REINS Market Information(※1)
  • 土地総合情報システム(※2)

上記のサイトは、どちらも周辺の成約事例を調べられます。不動産会社が提示する査定額は成約価格が基になっているので、それを調べることで相場観を養うことができるのです。

REINS Market Informationの方は不動産会社がアクセスするレインズの情報を元にしており、土地総合情報システムの方は成約者へのアンケートを元にしています。

そのため、REINS Market Informationの方が確からしい情報ですが、操作性の良さは土地総合情報システムです。

参考リンク

※1REINS Market Information
http://www.contract.reins.or.jp/search/displayAreaConditionBLogic.do

※2土地総合情報システム
http://www.land.mlit.go.jp/webland/

一括査定サイトを利用する

前項の2サイトをチェックしておけば相場観を養えるので、不動産会社を選定するときに役立ちます。相場をザックリ理解した後は、ネットの一括査定サービスを利用して不動産会社に査定依頼しましょう。

一括査定サイトとは、ネットから必要箇所を入力するだけで複数の不動産会社に査定依頼できるサイトです。依頼は数分あれば完了するので今すぐできる手軽さです。一括査定サービスを利用すれば、時間をかけずに査定依頼できるので、結果的にスピーディーな売却活動になるというわけです。

無料査定サービスは色々ありますが、査定サイト大手の「イエウール」は大手と地元密着型の両タイプの不動産会社に査定を出してもらえるのでおすすめです。

マンション売却を検討するときは、まず最初に一括査定サービスを利用しましょう。

 

また、賃料も一括査定することができますので、ポータルサイトでチェックしてもイマイチ分からない場合は、賃料の一括査定で依頼してみましょう。

査定後の売却活動の流れについて

一括査定サイトで金額を算出したら、次は以下のステップになります。

  1. 黒字か赤字かのチェック
  2. 媒介契約の締結
  3. 売却活動~契約

基本的には、転勤時の売却の「流れ」自体は、通常のマンション売却と同じです。

査定額とローン残債のチェック

賃貸の場合には、「年間賃料収入-年間経費」が収益になり、この収益が赤字だと厳しいです。なぜなら、その赤字が何年にも渡って続くリスクがあるので、経済的な負担が大きいからです。

そのため、黒字になる算段がない限りは、マンションは売却した方が無難です。

また、売却の場合には、査定価格とローン残債を比べてましょう。仮に、査定価格が2,500万円で、ローン残債が2,700万円であれば、200万円の差額は自己資金で捻出する必要があります。さらに、売却時には仲介手数料などの諸費用もあるので、その点も加味して支払い可能かをチェックします。

これらの詳細な金額は、自力で算出するのは難しいです。そのため、細かい計算をしたい場合は、賃貸の場合は賃貸管理会社、売却の場合は仲介会社に相談すると良いです。

媒介契約~契約まで

査定結果を受けて、売却か賃貸かの最終結論が売却であった場合には、不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約とは、不動産会社に売却を正式に依頼する契約です。

媒介契約を結ぶときの注意点は、査定額の「根拠」で不動産会社を見極めという点です。査定額が高いだけでは本当に売れるか分からないので、その根拠がしっかりしている不動産会社と媒介契約を結びましょう。

媒介契約を結んだ後は、いよいよ売却活動のスタートです。不動産会社が広告をして、見学希望者を集めます。そして、日程調整をして内見を受け付けるという流れです。そこで、検討者がいれば、交渉をして申込・契約という流れになります。

マンション売却の価格設定については、下記記事に詳しく書いています。

マンション売却の手順についてもう少し詳しくはこちら参考↓

5分で分かる!マンション売却の流れ・進め方を6ステップでわかりやすく解説

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転勤前に売却できないとき

マンションの売却は、転勤前に売却してしまった方が手間は少なく売却できます。やはり、転勤後だと売却するマンションが遠方になることもあるので、物件案内や不動産会社とのやり取りが面倒になるからです。

しかし、中々思うように売却できないことも多いため、転勤前に売却できない場合に発生する以下のデメリットを理解しておきましょう。

  • 空き家管理を検討する
  • 鍵を預けてお任せする

空き家管理を検討する

転勤先が今のマンションの近くでない限り、空き家管理をしなければいけません。空き家管理とは、具体的には以下のようなことを指します。

  • 室内の清掃や換気
  • 郵便受けの整理
  • 水の循環作業

マンションをはじめとした住まいは、人がいないと逆に劣化が早まります。特に、換気をしないと湿気がこもりやすくカビが生えやすく環境になり、嫌な臭いが部屋に染みついてしまうからです。

そうなると資産価値が落ちてしまうので、空き家管理を不動産会社に依頼するのが一般的です。ただ、どの不動産会社に依頼しても、月1万円前後の空き家管理費用がかかる点はデメリットになります。

鍵を預けてお任せする

また、売却するマンションが遠方にあるということは、毎週末戻ることは難しいです。そのため、見学予約が入った場合には、不動産会社に鍵を預けて案内を一任する必要があるのです。

その際、以下のリスクが発生します。

  • セキュリティ上のリスク
  • 検討者の感触が分からないリスク

鍵を不動産会社に預けるので紛失リスクもありますし、不動産会社の社員であれば自由に室内に入ることができる点もリスクと言えます。そのため、セキュリティ面で信頼できる不動産会社に仲介を依頼しなければいけません。

また、転勤前の売却であれば、見学者がくるときに出迎えることが多いです。そのため、検討者がどのような反応をしているか分かるので、物件の検討具合が分かります。この点は、価格を改定するときの大事なヒントになるので、それを感じられないのはデメリットと言えるでしょう。

 

契約時の注意点について

さいごに、転勤後の売却になった場合には、以下のような契約時の注意点があります。

  • 代理契約
  • 持ち回り契約

仮に、契約がマンション付近になり、遠方のためマンションの名義人である本人が契約に立ち会えないとします。その場合は、親族などを代理人に立てることが出来ますが、それには委任状や印鑑証明が必要です。不動産会社が必要書類を案内してくれるので、事前に確認しておきましょう。

また、持ち回り契約といって、不動産会社の営業マンが売主・買主のところへ、直接来て契約を結ぶという方法もあります。この持ち回り契約ができれば、マンションの現地まで行く必要はないですし、ある程度時間も合わせてくれるので楽です。

ただし、場合によって出張費用は売主の負担になることもあるので、その点は不動産会社の営業マンに相談しておきましょう。

まとめ

転勤に伴う売却は、まず売却か賃貸かの判断をしましょう。その後、転勤前に売却するできるようにスピーディーに手続きすることが重要です。

ただ、どうしても転勤後の売却になる場合可能性もあるので、その場合のデメリットや契約時の注意点も理解しておきましょう。

 

【追伸】自宅マンションがいくらで売れそうか把握していますか?

マンションの売却を検討しているのであれば、まず最初にすることが「査定に出す」ことです。自分のマンションがおおよそどの程度の価格が付くのか分からないと、住宅ローンや住み替えなど計画が立てられません。

査定は無料でできるので損することはないですが、一応マンションを査定してもらうときのポイントが2つあります。

まず複数の会社に査定依頼して「比較」をすること。

大手と中小のどちらにも査定してもらうこと。

まず、査定依頼は必ず複数社に出すこと。不動産会社によって付ける価格はバラバラなので、それを並べて比較することで相場感が見えてきます。最低でも4社以上には査定してもらいましょう。

そして、査定は大手だけでなく中小にも依頼すること。大手は抱えるデータ数も多いですがマニュアル化されているので機械的に数字を出しがちです。対して地元密着の中小は”狭く深く”であり、地元におけるより細部の内情まで熟知しているので大手には見えない面まで査定に反映してくれます。

近年は、大手も中小も含めて複数社に一括で査定依頼できる「一括査定サービス」があるので、わざわざ複数社にコンタクトする必要はありません。

例えば一括査定サービスの大手「イエウールでは、最大6社への査定依頼がわずか60秒で終わります。

公式HPイエウール

もちろん完全無料です。ひと昔前からは信じられないほど便利な時代になりましたね。

入力も超簡単で、マンション情報を入れるだけですぐに査定開始できます。

もちろん全国対応しているので、地方の人でも安心です。提携している大手中小合わせて最大6社の対応可能な不動産会社を自動で選択して見積もりを出してくれます。

マンションの目安価格が分からないと売却するもしないも判断できないので、まずはサクッと査定してもらうことから始めましょう。

マンションバブルの崩壊が不安な人は、現在の自宅マンションの価値がどうなっているか把握しておけば、今後取るべき行動も判断しやすくなると思います。

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