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意外と狙い目?タワーマンションの低層階に住むメリットデメリット【タワマン低階層の価値】

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タワーマンションの最大の魅力といえば、やはり眺望にあります。せっかく”タワー”なマンションに住むのだから、高層階の部屋で美しい景色を眺めながら暮らしたいなんて贅沢を夢見たいですよね。

でも、どんなタワーマンションにだって低層階もあり、低層階にも普通に人が住んでいます。

 

「せっかくの”タワーマンション”なのに、低層階に住む意味あるの?」 

 

と思う人が多いかもしれませんが、実は低層階にも意外とニーズがあって、むしろ低層階好きの人もいるくらいです。

そこでこの記事では、タワーマンションの低層階に住むメリットデメリットをまとめてみたいと思います。

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タワーマンションの低層階に住むメリットとは?

まずはタワマン低層階のメリットから見ていきましょう。ここでいう「低層階」とは大体5階くらいまでのイメージでしょうか。あるいは3階くらいまで、とします。

よく挙げられるメリットとしては以下のようなものがあります。

タワマン低層階のメリット

  • 高層階に比べて安い
  • 資産価値を維持しやすい
  • 火事などのときに逃げやすい(階段が使える)
  • エレベーターの混雑にイラつかない(階段も使える)
  • ジムやパーティルームなど共有施設は使えるので、一般マンションにはないメリットもある
  • 高層階は風が強い、揺れが大きい、気圧が低いなど

それぞれ説明していきます。

【メリット1】高層階と比べて価格が安い

タワーマンションはやはり高層階の方が価格が高くなる傾向があります。それに高層階の部屋からどんどん売れていきます。

なので、タワーマンションに住みたいけど高層階は高すぎて手がでない……という人は低層階を狙います。

確かにタワーマンションの魅力である眺望は捨てることになりますが、正直なところ眺望なんて一ヶ月もすれば見飽きる人もかなり多いですし、そもそも眺望にそこまでこだわりがない人もいますからね。

低層階と高層階では価格が数千万違ってくるケースも多々あります。眺望を捨てるだけで一千万単位で安くなるのなら低層階を取る人がいるのも頷けますよね。

 

【メリット2】意外と資産価値を維持しやすい

タワーマンションの低層階というのは、高層階に比較して意外と値崩れしにくいというデータが出ています。

2015年と少し古いデータなので、タワーマンションの階層ごとの中古騰落率(新築時より、売却時に価格がどれだけ上下したか)のデータです。

  中古騰落率
エリア区分 低層 中層 高層
東京都 都心 20% 16% 10%
23区南 8% 12% 5%
23区西北 7% -1% -8%
23区東 6% 6% 1%
神奈川県 南部 19% 13% 11%
北部 0% 1% 0%

引用「タワーマンションの階層別流通量と騰落率」調査結果公表

ご覧のように、東京・神奈川で見ると低層階の方が中層や高層よりも価格上昇しているんですよね。

なぜ低層階の方が価格上昇率が高いかというと、単純に新築時に(適正価格より)安く売られているからです。

タワーマンション はやはり眺望こそが最大のウリなので、そこが欠落している低層階は必要以上に価格が安く設定されているんですね。つまり販売時には過小評価されすぎなのが低層階なわけです。

それが中古市場に出回るとマーケットの需給によって評価が適正価格に戻っていくので、過小評価されていた分だけ上昇しやすいということです。

そう考えると、やはりメリット1で述べたようにタワマン低層階は本来の価値より安値で買えるケースも多いということですね。

【メリット3】火事などの災害時に逃げやすい

タワマン低層階派の人の中には、「避難のしやすさ」を重視している人が多いです。

万が一火事が起きてエレベーターが止まっても、低層階なら階段からすぐ逃げられますし、救急車がくれば避難はしごも届きます。これが高層階になるとそうもいきません。エレベーターは全然こないし、もしエレベーターが止まったら逃げ場がありません。

こうしたリスク管理を考慮して、低層階に住むお金持ちは沢山います。

例えばホテルなんかでも、避難のしやすさ重視で要人を低層階の部屋に入れることもあるくらいです。

 

【メリット4】エレベーターの混雑にイラつかない

タワーマンション のデメリットといえば「エレベーターの待ち時間」。

通勤時間のときにエレベーターで数分待つのは本当にストレスですし、待ち時間含めてマンション外に出るのが面倒すぎて引きこもりがちになりやすくなるのはタワーマンションの代表的なデメリットです。

関連記事意外と多いタワーマンションのデメリット10個|タワマン住民に不便な点を聞いてみた

この点、低層階であれば1階のエレベーターもすぐにきますし、なんなら階段で降りればいいので早いです。

タワマンではないものの、私の住んでいるマンションでは2階から3階くらいまでの人は多くがエレベーターではなく階段で行き来しているのを見かけます。やはり住み慣れてくると階段の方が早いわ、となるのでしょう。

 

【メリット5】タワマン特有の豪華な共有施設という他マンションにはないメリットがある

ここまで聞くと「じゃあ、タワマンじゃなくて普通のマンションの低層階でよくない?」と思えますが、低層階でもタワーマンションを選ぶ理由としては、豪華な共有施設などのメリットが考えられます。

タワーマンションになると、マンション内に専用ジムやプール、バー、温泉、キッズルームや、客人を招くときのパーティルームなど豪華な共有施設が揃っています。

当然、低層階だろうと関係なく共有施設は使えるので、こうした点で普通のマンションにはないメリットを享受できるわけですね。

またもちろんですが、低層階だろうとマンションのブランド・ステータスが欲しいという人もいますよ。

【メリット6】高層階は風が強い、揺れが大きい、気圧が低い。

そのほか、タワマン高層階の細かいデメリットとして強風が凄かったり、地震のさいの揺れが上にいくほど大きかったりという点をあげる人もいます。

とくにタワマンは揺れやすくて、地震速報が来てないのに揺れてる感じがする……と悩まされる人もいます。三半規管が弱い人はつねに微弱な乗り物酔いみたいな感じになっちゃう人も実際にいて、健康面での影響が出るケースも。

また、高層階ほど気圧が低くなる問題も指摘される点ですね。といっても気圧差はたとえ地上100mでも天候変化の変動範囲内なので、一般的に支障がでる気圧差ではありません。

ただし気圧差の影響は個人差が大きく、例えば気圧が低い日には偏頭痛に悩まされやすかったりする人は、タワマン高層階では体調面での影響がないともいえません。

実際に、「タワーマンション高層階は子供(子育て)には向かない」という根強い主張もあるくらいです(詳しくは下記記事参照)。

参考記事
タワーマンションは子育て・子供の健康に悪影響って本当なの?【高層階症候群】

「タワーマンション住まいは子供の発育に影響を与えるらしい」 という話はよく耳にします。悪影響というのは健康面だけでなく、 ...

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タワーマンションの低層階に住むデメリットとは?

一方で、タワマン低層階に住むデメリットも色々とあります。

散々言っている「眺望」を抜きにしても、以下のようなデメリットは無視できません。

タワマン低層階のデメリット(眺望以外)

  • タワマン内格差(階層ヒエラルキー)によって高層階住民に見下される可能性
  • 虫が入ってきやすい
  • 公園などに面していると砂埃が舞ってくる

こちらもそれぞれ説明を加えます。

【デメリット1】住民同士の格差(ヒエラルキー)で高層階民から下に見られることも

「タワマン住民の間では、高層階の人が低層階の人を下に見るヒエラルキーが存在する」というのは、ドラマとかでよく見ますよね。

私も実際にタワマン在住の知人数人に話を聞いたところ、ドラマみたいな分かりやすい態度や差別をしてくる人はほとんどいないものの、ないこともないそうです。

例えば、ママ友の間では旦那の収入レベルや何階に住んでいるかは必ず話題になり、なんとなく上層階のママの方がグループ内で強い立場になりやすいとか。

あるいは、タワマン住民の子供は大体同じ学校に行くことになるので、自然と子供たちの間でも「何階に住んでるの?」みたいな話になったり。

タワマン在住の友人曰く、「付き合いの中で顔や態度には出さないけど、心の中では(低層階の人を)下に見ている人はかなり多い(と思う)」らしいです。

管理人
やっぱりタワマンって、エリートリーマンの小金持ちだったり、一発当てた成金が多かったりするので、プライド高かったり競争意識が強い人もたくさんいます

【デメリット2】低層階だとゴキブリや蚊など虫が入ってきやすい

人によってはめちゃくちゃ重要な問題が「虫の出現」です。私もマンションを引っ越すときは必ず考えるポイントです。

一般的に、虫は高層階ほど出にくく、低層階ほど出やすいです。

しかもタワマンはエントランスや敷地内に公園があったり緑も多いので、物件的に虫は出やすいとすらいえます。

「具体的に何階から虫が出なくなるか?」という問いに明確な答えはないものの、色々調べてみると目安として以下のような感じをイメージしておきましょう。

虫が出にくくなる階数

  • ゴキブリ:10階
  • セミ:5階
  • 蚊・ハエ:10階

基本的に、10階以上になると虫の出現率はかなり下がると言われています。

5階以下だと虫の出現はある程度覚悟しておいた方がいいでしょう(とくに2階〜3階あたりは飛躍的に高まります)。

これは私の経験からしても同意見で、10階以上に住むと(少なくとも家の中で)虫が出ることはほとんどなくなりました。

まず、誰もが一番嫌悪するゴキブリですが、自力で飛ぶ分にはせいぜい5mくらいしか飛べないので、飛んでくるには2階〜3階が限界というところ。ただゴキブリは配管などを伝って高層階まで「足」で登ってくることが可能なので、高層階なら確実に出ないとはいえません。

私の経験上、5階では出たことがありますが、10階以上の部屋でゴキブリを見た経験はありません。

 

続いて、玄関先でバチバチ飛んでると怖すぎるセミですが、セミも飛翔能力的に5階あたりが限界と言われています。ただし、私は一度だけ13階でひっくり返っているセミを見たことがあります……。

 

蚊やハエに関しては、5階以上なら安心とか10階以上なら出ないとか言われたりもしますが、実際に現在10階以上に住んでいる私の部屋・玄関周りに飛んでいることがあるので、10階以上でも多分普通に出ます。

軽いので風に乗って高いところまで来やすいですし、エレベーターに乗り込んで普通に高層階まで運ばれてきますからね。

 

とはいえ、2階〜3階に比べたら、10階以上の虫出現率は劇的に低くなります。虫嫌いであれば低層階はかなりデメリットになるでしょう。

 

公園や庭などに面していると砂埃が舞ってきやすい

タワーマンション には敷地内に公園や大きな庭スペースを設けている物件も多いですよね。低層階だとベランダの向きによっては、こうした公園などの砂が風にまってきやすいというデメリットがあります。

ベランダが黒ずんだり換気扇が汚れたりしやすいので、掃除の面からいってデメリットですね。

 

まとめ

以上、タワーマンションの低層階に住むメリット・デメリットとして代表的なものをあげてみました。

「タワマンの低層階って存在意義あるの?」って疑問持つ人も多いでしょうが、低層階には低層階なりの存在価値がちゃんとあるのです。タワマンの低層階が好きという人もいるくらいには。

タワマン低層階を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

合わせてタワマンのデメリットもチェック!

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